グーグルは、特定の広告を閲覧者側で非表示にできたりする集中管理サービス「マイアドセンター」の提供を開始したと発表した。グーグル検索やユーチューブに表示される広告を管理できるようになったとのこと。また、特定の見たくない広告を制限したり、個人最適化広告(パーソナライズ広告)についての詳細な情報を確認できると伝えている。
広告の管理と影響範囲を細かく調整可能に!
一番の目玉は、グーグル検索やユーチューブで表示された広告から、直接「マイアドセンター」に遷移して興味の無い広告をを制限できる点だろう。グーグルは、「特定の広告を完全に表示させたくない時は、『マイアドセンター』の中で簡単にオフにすることができます」と謳っている。
また、その人にとっては一切興味を持てない広告が表示されるかもしれない。今回の「マイアドセンター」が、グーグルが以前から日本でも提供していた、従来の広告表示管理機能と一線を画す部分について紹介する。
マイ アド センターでは、アルコール、出会い系、ダイエット、ギャンブル、妊娠、育児といった話題に関連する広告を制限できる。これは今までもできたことだ。しかし、一例として、ユーチューブの視聴履歴を個人最適化広告に使用したくない場合は、「マイアドセンター」で履歴の広告への活用をオフにすることができる。その上で、それによってユーチューブのおすすめに影響を与えることはないという。このような、細かい設定ができるのが、この「マイアドセンター」の売りであるのだろう。
見たくない広告を直接非表示に!
やっぱりこれが一番待ち望まれていたのではないのだろうか。「マイアドセンター」では、グーグルサービスの内外を問わず表示される広告を管理することができ、その設定を端末ごとに行う必要なく、同じグーグルアカウントでログインしている全ての端末に自動的に適用される。そして更に、グーグルアカウントでログインしていない場合でも、広告の設定から設定を変更できるとのことだ。
「集めた情報は販売しない」我々は信じるしかない
グーグルはこの報道発表資料の中で、「個人情報を他者に販売することは決してありません。また、Gmail、Google フォト、Google ドライブなどのアプリケーションに保存されたコンテンツを広告のために使用したり、健康状態、人種、宗教、性的指向などのセンシティブな情報をパーソナライズド広告に使用することもありませんし、そのような情報の使用そのものも禁止しています。」と謳っている。しかし我々には確認するすべがない。グーグルを利用しないという選択肢は現時点で存在しないので、我々はグーグルを信頼してサービスを利用するしかない。
総評
怪しいサプリメントの広告や、「イチゴ鼻をボロボロさせる裏技」といった逆に健康被害がありそうな商品の広告、「淫乱お姉さんと喋ろう!」といった広告単価の低そうな広告が出てきても、それを非表示にできるのは、今まではウェブサイト管理者だけだった。
あるウェブサイトでは、「歯磨きに○○混ぜると黄ばみは一発だよ」といった汚い口の中の写真が載った不快な広告が出てきたことで、そのサイトが魅力的でも、訪問がおっくうになってしまったりする。それくらい広告というのは無意識にサービスの主観的評価に影響を与えているのだ。
グーグルが広告について、利用者目線の改善を行ってくれているのは好ましい事だ。今後もより便利に改善していって欲しいと、いちグーグル利用者として思う。
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